「嫌われる勇気」で初めて知ったアドラー心理学。いろいろと考えさせられる内容だった。

嫌われる勇気

「嫌われる勇気」、やっと読みました。

今話題のアドラー心理学が、青年と哲人の会話形式で解説されています。

アドラー心理学の提唱者「アルフレッド・アドラー」は、フロイト、ユングと並び「心理学の3大巨頭」と言われている人物ということなのですが、僕は、実はこの本を読むまでアドラーはもちろん、アドラー心理学についても全然知りませんでした…。

内容的には、心理学というよりは思想的・哲学的な印象を受けましたね。

  • すべての悩みは対人関係の悩みである
  • 人はいま、この瞬間から幸せになることができる
  • 対人関係の悩みを一気に解消する方法
  • 承認欲求を否定する

このような興味深いテーマが語られています。

このアドラー心理学は「自己啓発の源流」とも言われているようで、自己啓発の分野でも有名な「人を動かす」の著者、デール・カーネギーも、このアドラー心理学の影響を大きく受けているということです。

「課題の分離」という考え方

僕がこの本の中での一番のポイントだと思ったのは、「課題の分離」という考え方です。

本の内容を一部引用します。哲人の言葉に、

自らの生について、あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです。

一方で、その選択について他社がどのような評価を下すのか。これは他社の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。

相手が自分のことを好きか嫌いかは相手の課題で自分の課題ではない。これが「課題の分離」という考え方です。

対人関係の悩みを解決するには、「自分が相手にどう思われようがそれは相手の問題だ」という意識を持たなければならない。

これは頭では理解できますが、実際にこの考え方を実践するのは簡単じゃないと感じました。だって、「相手にどう思われているのか?」というのは、どうしても気になってしまうところですし。

でも、この課題の分離をしない限り、対人関係においての自由はない、ということなんですね。

さらに、この課題の分離を実践するのに重要な考え方が「承認欲求を否定する」というものです。

承認欲求を否定するとは?

承認欲求という言葉は、自己啓発を学んでいればよく聞く言葉ですよね。

マズローの5段階欲求のなかにも、承認欲求という言葉が出てきます。承認欲求は、5段階欲求のなかでも4番目に位置しているほど上位の欲求です。

マズローの5段階欲求
自己実現の欲求

承認欲求

社会的欲求

安全欲求

生理的欲求

承認欲求とは要するに「人に認めて欲しい」という欲求なのですが、「嫌われる勇気」には、この承認欲求を否定せよと書かれています。

実際、何か成果を上げたり良いことをしたときには、人に褒めてもらいたいとか認めてもらいたいという気持ちが湧くのは正直なところなんじゃないでしょうか。

もっというと、「人に認めてもらいたいから」とか「人に褒めて欲しいから」という理由で頑張ったり良いことをしたり、というのは誰にでもあると思います。

でも、この承認欲求を持っている限り、人間関係の悩みは解決できないし、自由にもなれないとアドラーは言っているのです。

この承認欲求の裏にあるのは「誰からも嫌われたくない」という感情。とはいえ、誰からも嫌われないなんて実際は無理なことです。

なので、この誰からも嫌われたくないという目的を達成するためには、自分にウソをついて周りの人にもウソを付き続けなければならない。

つまり、承認欲求を持っている限りは、対人関係の悩みが解決できないだけではなく、自分らしい自由な人生を送ることもできない、ということなのです。

対人関係における自由とはなにか?

このアドラー心理学では、「すべての悩みは対人関係の悩みである」とされています。「対人関係の悩みを解決すれば、すべての悩みが解決される」いうことですよね。

では、それらの悩みを解決し自由になるためには一体どうすればいいのか?

その答えは「他者から嫌われること」。

他者から嫌われることが、対人関係の悩みを解決し自由になるために重要である、というのがアドラー心理学の考え方です。

とはいえ、他者から嫌われるなんて、やっぱり怖い。頭では理解できても、実践するのは難しい。

対人関係の悩みを解決し自由を手に入れるためには「嫌われる勇気」を持たねばならない、ということなんですね。

哲人は言います。

そう、われわれはなにかの能力が足りないのではありません。ただ、”勇気”が足りていない。すべては”勇気”の問題なのです。

ちなみに、他者から嫌われることが重要であるとは書かれているものの、積極的に嫌われることや他者とのつながりを断つ、あるいは自己中心的に生きることが推奨されているわけではありません。

この辺の理由については、ぜひ書籍で確認してみてください。

「いま、ここ」を生きる

物語が進むにつれて、

  • じゃあ、その勇気をつけるにはどうすればいいのか?
  • 承認欲求でなければ何で自分の存在価値を感じればいいのか?
  • 対人関係のゴール
  • 叱るべきかほめるべきか?
  • 自分の存在意義とは?
  • 人生における最大のウソ

など、どんどんと本質的な部分を掘り下げていき、最終的には「生き方」というところにまで話が及びます。

人生は連続する刹那である。過去も未来もない、あるのは「いま」だけ。僕たちは「いま、ここ」にしか生きることができない、と哲人は言うのです。

僕らの生は、刹那の中にしか存在しないと。

さらに、いい大学に行ったり、大きな企業に就職したり、安定した家庭を築いたり、といったレールに乗る人生が幸福であるという価値観を若者に押し付ける大人たちについても、明確に否定しています。

もしも人生が線であるのなら、人生設計も可能でしょう。しかし、われわれの人生は点の連続でしかない。計画的な人生など、それが必要か不必要かという以前に、不可能なのです。

普通は、人生における目的やゴールを決め、そこに向かって進んでいくというような考え方が一般的ですよね。

でも、哲人はそのような計画的な人生は、必要かどうか以前に不可能だと言っているのです。僕は逆に、計画性のない人生のほうが不可能だと思ってしまいますが。

あなたも、いきなり「人生に計画なんて必要ない」なんて言われても、到底納得できませんよね。

これについては、「キーネーシス的な人生」と「エネルゲイア的な人生」という概念を使って説明されています。僕も明確に理解しているわけではないので、ここでは詳しい説明は省きます。

これらの概念が理解できれば、なぜ人生において計画が不可能なのかが明確になるはずです。

人生には、過去も未来も存在しない。あるのは、「いま、ここ」だけ。「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当て、「いま、ここ」を真剣に生きる。

アドラー心理学についてはまだまだ理解不足ですが、この「いま、ここ」という考え方については、価値ある人生を送るうえでとても重要な考え方だと思いました。

まとめ

「嫌われる勇気」の内容をほんの一部ご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

会話形式で言葉も難しくなく、内容は比較的簡単に理解できるのですが、実践するのはなかなか難しいと感じましたね。

自分のことをどう思うかは他人次第だと分かってはいても、やっぱり他人から嫌われたくないという気持ちを拭い去ることはできないというのが正直なところです。

ちなみに、アドラー心理学を本当に理解して生き方まで変わるようになるには「それまで生きてきた年数の半分」が必要になる、と書かれています。

僕は今41歳なので、60歳くらいまではかかるという計算。いやー、先は長いですね笑。

でも、深く学び実践していく価値は十分にある。実際、これをちゃんと理解して自分の人生に落とし込めれば、もっと自分らしい人生が送れるだろうなと感じました。

知っておいて損はない内容だと思います。

興味があれば、ぜひ読んでみてください!


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