たにーです。
やることはいくらでもあるのに、全然仕事が終わらない…。
そんなふうに悩んでいるなら、この本は1つの解決策になるかもしれません。
「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」
著者は、中島聡(なかじまさとし)さん。
プログラマーとして、マイクロソフト本社でビル・ゲイツと一緒に仕事をしたり、Windows95の開発に携わったり、ドラッグ&ドロップや右クリックをつくったり。
まあ、一言で言うと「かなりすごい人」だということですw。
そんな「かなりすごい人」の仕事術が、本書では惜しげもなく公開されています。
この本のメリット
この本のメリットは、具体的にどうすればいいのかが書いてあるところです。
抽象度の高い、ただの自己啓発書ではありません。
読んでいる途中からすぐに実践できる、かなり実用的な内容となっています。
この本のデメリット
この本のデメリットとしては、時代遅れ上司のいる会社、上下関係の厳しい会社、ルールガッチガチの会社などで働いている人には向いていないところです。
時間に縛られるタクシーやトラックの運転手など、仕事のペースや時間配分を自分でコントロールできない仕事には使えないかも。
逆に、フレキシブルなベンチャーや個人事業主、フリーランスが取り入れるとかなり効果的だと思います。
仕事によって向き不向きがあるノウハウですね。
ロケットスタート時間術とは。
では、まずこの本のメインテーマともいえる「ロケットスタート時間術」についてお伝えします。
ロケットスタート時間術について、本書では以下のように定義されています。
・すべての仕事をスタートダッシュでこなして、絶対に終えられる納期を導き出す
・最初の2割の期間を「見積もり期間」としてもらい、実際には、仕事量の8割を終える
・最初の2割の期間で8割の仕事ができなかったら、期限を延ばしてもらう
・「仮眠を取る」と「マルチタスクをやめる」で、仕事の効率を上げる
簡単に言うと、仕事はラストスパートではなくスタートダッシュでやれ、ということ。
僕は典型的なラストスパート型でした…反省。
そして、とにかく集中力が大事。
もし納期が10日あったとしたら、最初の2日で8割の仕事を終らせる。
時間に余裕があるときにこそ全力疾走で仕事し、締切が近づいたら流す
常に全力を出していると、本当の実力が発揮できなくなってしまう。
なので、仕事が終わっても早く提出するのではなく、期間内はゆっくりと腰を据えて仕事をすること。
早く終わらせると評価が上がるかもしれないけど、そのままのペースで仕事をし続けることはできない。
そのペースがスタンダードになってしまうと、いつか消耗してしまう。
必死で仕事を終わらせても、すぐに次の仕事を依頼され、そんなことが続けば間違いなくダウンしてしまう。
全体を8割の完成度で、まずは仕上げてしまう。
徹夜は最後の追い込みではなく、最初のロケットスタート期間にやる。
重要なのは、ラストスパートではなくロケットスタート。
焦ると生産性が上がらないばかりか、品質も下がる。
うーん、これまで真逆のことばかりやってた気が…。
ロケットスタート時間術のポイント
ポイントは、仕事の提出を前倒しするのではなく、取り掛かりの時期を前倒しにすることです。
集中するときにはドラゴンボールの界王拳をイメージする。
集中力の度合いによって3倍〜20倍まで。
イメージすることが大事。
界王拳を使っているとき(ロケットスタートのとき)は、メールや電話、SNS、会議、会話などは一切無視する。
そういうことは、界王拳を使っていないときにやる。
締切は必ず守る。
適当な納期を言わない。
仕事が終わらなくなる原因のほとんどは、締切間際のラストスパートである。
ロケットスタート時間術の本質は、余裕を持つこと。
最速で仕事を終らせることではない。
なるほど、これまでメールとか即レスしないといけないと思っていました。
でも、集中しているときはやらないほうがいいってことですね。
っていうか、なかなかそこまで集中できないので、まずは集中力を鍛えるところからスタートかな…。
具体的な仕事の組み立て方
具体的な仕事の組み立て方については、以下のような感じです。
スケジュールの算定のために2日もらう
↓
その2日間で8割仕上げる(ロケットスタート)
↓
2日で8割完成できなかった場合、難しい仕事の可能性があるのでスケジュールの見直しを交渉
気合では乗り越えられない。
一時的にはできても継続できない。
ほんと、気合でやりきったあとの脱力感や虚無感、ハンパないんですよね…。
数日間、何もやりたくないくらいの。
資格や知識の習得について
勉強のための勉強は意味がない。
何となく役立つから、みたいな漠然とした理由ではなく、必要なときに必要なことを必要なだけ勉強する。
何かの実践のために知識が必要な場合、知識はやりながら覚えていくべき。
目標は売ることであり、マーケティングを勉強することではない。
仕事をやるうえで必要な資格は取る必要があるが、将来なんとなく役に立つかもというような感じで勉強をするのは時間の無駄である。
著者は、これを
崖を飛び降りながら飛行機を組み立てる
と表現されていました。
うーん、分かりやすい。
でも、これまさに自分のことすぎて心が痛いっす…。
仕事論について
最後には、仕事論が書いてあります。
自己啓発のような内容だけど重要なことです。
多くの人が、仕事の選択の時点で間違っている。
仕事選びは大事。
人生は半分くらいが仕事。
仕事をいかに楽しめるかは、人生にとって極めて重要な問題。
自然と集中するし、努力が努力でなくなるから。
月曜日が毎週つらく、毎日夕方になると帰社時間を気にしてそわそわし始めるような仕事を選んだら一生後悔する。
筆者はそのように書いていますが、本当にその通りだと思います。
集中力は好きだからこそ自然に出てくるもので、好きでもないものに対して無理やり絞り出すものではない
どんなに困難なことに直面しても、好きなら何とかしてやろうと自然に思う。
やりたいことがあったら、思い切って飛び込んでいく。
仕事についてはいろんな人がいろんなことを言ってますが、僕もやっぱり好きなことを仕事にするのが最強だと思います。
仕事の選び方
好きなことを仕事にする。
これはとても素晴らしいことです。
が、僕のように40歳を過ぎてから好きなことを仕事にしようなどと考えても、現実的にはなかなか難しいです。
では、40歳を過ぎた僕のような人間は、もう好きなことや、やりたいことを仕事にすることはできないのか?
本書では、僕のような人間のことも想定して、今の仕事でやりたいことに近づくにはどうすればいいか?ということについても書かれています。
どうやって仕事を選べばいいのか。
その明確な基準も解説されています。
自分のやるべき仕事について迷っているなら、かなり参考になるはずです。
まとめ
僕のように締切のあるクリエイター系の仕事をしている人には、かなり有益な内容です。
もちろん、それ以外の仕事の人でも、学ぶべき内容はたくさんあります。
ちなみに、自分の仕事だけでなく、他人の仕事が終わらない場合の原因や対処法などについても触れられています。
部下や同僚などの仕事ぶりに困っている人には、結構役に立つかもしれません。
Kindle unlimitedだと、今すぐ無料で読めます。
この記事執筆時点で、2ヶ月目が99円キャンペーンをやっているのですが、これを読むだけでも元が取れるので、かなりお得だと思います。
ぜひあなたも読んでみてください。
参考になれば幸いです。